山本 今年から、星燈社の『図案と音楽』という企画をはじめまして。
“図案から想起したイメージで楽曲をつくって、図案の世界観を広げる”というコンセプトなのですが、第1弾として音楽家の小田晃生さんに楽曲を製作して頂きました。そんで今日はいろいろとお話を聞こうということで。
小田 よろしくお願いします。
山本 星燈社の展示会に合わせて、今回作っていただいた楽曲『雪夜』のリリース記念ライブ『雪夜の音楽会』を池袋の自由学園明日館で開催するんですよね。10月に。(※満席になりました。キャンセル待ちは受け付けております)
小田 ありがとうございます。
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山本 ちなみに今日お話ししている場所は下北沢のモナレコードです。ライブハウス兼カフェ、それからレーベルでもあるんですがモナレコードのチーフマネージャー・坂本くんにも同席してもらいました。
坂本 坂本です。
山本 それから星燈社の山本でお送りします。
小田 ラジオっぽい。
山本 ラジオっぽい感じで。
よくDVDの副音声で、出演者が製作の裏話やどうでもいい話をしたりするじゃないですか。僕あれが好きで。
そんな風に、CDには載せきれなかった製作過程の話や『雪夜の音楽会』について、それからどうでもいい話もできたらいいなと思っています。
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山本 小田さんが最初にCDを出したのがモナレコードなんですよね。
小田 ソロアルバムとして初めて出したのがモナレコードです。
小田さんのソロファーストアルバム『まるかいてちょん』
小田 最初、CD-Rで作ったアルバムをその当時バイト仲間だった横
2007年にリリースした最初のアルバム『まるかいてちょん』ですね。
それこそ、そこのCD棚の裏にあるスタッフルームでデザインの組
山本 そのアルバムが2007年にリリース。小田さんが高校を卒業されたのは何年ですか。
小田 2002年かな。
坂本 じゃあ僕らの2歳上ですね。山本くんと僕は地元が一緒で。北海道の函館。
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山本 中高と学校が一緒で、東京出てくるのも同じタイミングだったんです。
そんで、高3の夏かな。坂本くんが僕の家に泊まった日の明け方、急に
「俺は東京という新天地で新しい自分になるんだ」って息巻いて。
小田 「脱皮するんだ」って。
坂本 そう。
山本 卒業後、僕はくすぶった浪人生活をしてましたけど、坂本くんは大学に現役合格したからすぐに脱皮すればいいのになぜか浪人生の僕と会ってて、一向に脱皮する気配がない。
小田 不思議なバランスを取ってたわけですね。

脱皮する気配のないモナレコード・坂本くん。
山本 ですね。かく言う僕も1年後、晴れて大学生になりましたけど、きらめいた生活を送れると思いきや、20歳の誕生日に気がついたら1人きりで。
日が暮れた頃にこのまま1日終わったらまずいと焦って、急きょ坂本くんに電話して。
「一人なんだけどどうしよう」って言って。
坂本 買ったばっかりのバイクで駆けつけて。
小田 人生において一人でいたくないときに一緒にいてくれる友達って大事ですよね。
山本 そうすると、何かもう裏切れないですもんね。
小田 いいですね。
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『図案と音楽』について
山本 すみません早速脱線しました。
本題に入ると、星燈社の図案は1枚の絵のように見られることが多いんですけど、
実際は背景にストーリーや「雪夜/ゆきよ」であれば雪がゆっくり落ちてく時間があるんです。
それをどうにか表現したいなあと思っていたある日「音楽とつなげる手があるぞ」と気づいて。
それから『図案と音楽』というコンセプトが固まっていきました。
そしてやっぱり1曲目は、星燈社がはじめてつくった図案でもある「雪夜」にしようと。
山本 小田さんとはまったく面識がなかったのですが、
歌声もそうですし、センチメンタルで身の回りの些細なことを描く作風が好きで聴いていました。
知ったのはたしか2008年頃かな。曲は「夜道」だったと思います。
山本 そんで、「雪夜」の曲を作っていただくには小田さんの作風がぴったりなんじゃないかなとピンときて。しかもどうも北国育ちらしいぞと。
それから小田さんのSNSや過去のインタビューをじっくり研究して「あ、多分この人いい人だ」と、オファーのメールをお送りしたんです。
小田 恐ろしいほどチェックされてましたもんね。
山本 もう、穴が開くほどチェックしてましたね。
それですぐに小田さんが星燈社に来てくださって、2〜3時間お話しをして。
でもその3時間のうちのほとんどは関係のない話でしたよね。
家族が寝た後、いかにバレずしてワインを飲むかとか。
小田 瓶からワインがどのぐらい減ってると気づかれるか、みたいな。
山本 小田さんが、自宅にジビエの肉があると言うので。
小田 今、うちの奥さんが農業の研修を受けてるんですけど、師匠が害獣を駆除していて。
師匠が掛けたわなにイノシシとかシカがよく掛かるんで、それをもらうんです。夕べもイノシシ角煮を食べました。
山本 おいしそう。そうそれで、ワインを飲んでしまって大分減ってしまったときに
「ああこれ?ジビエの臭みを消したくてワイン煮込みしたんだよね〜」って言うのはどうですかって。
小田 作戦を伝授されたんでしたね。ほぼほぼ、そういう話をしてた。
〔第2回〕楽曲『雪夜』の製作のこと に続きます
